大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

快慶作の執金剛神立像、見つかる!

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執金剛神立像=高野山霊宝館提供

 快慶作のこれはなかなかの発見。空海文化とも関係がある。日本の仏像、まだまだ新たな展開があって面白い。

【以下は引用】

金剛峯寺の仏像は「快慶作」 高野山霊宝館が発表

 和歌山県・高野山にある金剛峯寺が所蔵する仏像「執金剛神立像(しゅこんごうしんりゅうぞう)」(高さ149センチ)の内部に、鎌倉時代を代表する仏師、快慶(生没年不詳)の作であることを示す墨書銘が残っていることが分かった。山内の文化財を調査・展示している高野山霊宝館が21日発表した。

 館内に展示していた木造の像が9月、台座とつながっている左足首の部分で折れ、倒れて破損したのが調査のきっかけ。数十年前に補修で使った接着剤が劣化したのが原因とみられる。

 内部の空洞にファイバースコープを入れたところ、首のあたりに「アン」と読む梵字(ぼんじ)1文字と、漢字の「阿弥陀佛」4文字が続けて墨で書かれているのが見つかった。快慶は初期の作品に同じ墨書銘を入れており、筆跡も似ているため、快慶作と判断した。

 鎌倉時代の書物に、金剛峯寺が所蔵する快慶作の「四天王立像」(重要文化財)と一緒に、「執金剛神」と「深蛇大王」の像が高野山に安置された、との記述があり、以前から快慶作の可能性が指摘されていた。霊宝館は、一対の像として展示している「深沙大将立像(じんじゃたいしょうりゅうぞう)」(高さ142センチ)も快慶作の可能性が高まったとしている。

 執金剛神立像は右腕やはかまの裾なども破損しており、修復後に展示される予定。(山野拓郎)

http://www.asahi.com/culture/update/1022/OSK201110210194.html

高野山金剛峯寺の仏像「快慶作」示す墨書
2011.10.22 10:56
 和歌山県の高野山・金剛峯寺所蔵の仏像「執金剛神立像(しゅこんごうしんりゅうぞう)」から、鎌倉時代を代表する仏師・快慶を示す墨書が発見され、高野山霊宝館(同県高野町)が21日、発表した。一対の「深沙大将立像(じんじゃたいしょうりゅうぞう)」も快慶作とみられるという。

 執金剛神立像(高さ149センチ)は髪を逆立て、片足立ちの姿。首部分の内側から、「あん」という梵字と「阿弥陀仏」の計5文字の墨書が見つかった。この称号は快慶が使用していたものだという。

 もともと、対となっている深沙大将立像(同142センチ)と合わせ、快慶作の四天王立像(国重要文化財)とともに高野山伽藍六角経堂に安置されていたと伝えられてきたが、四天王立像の重文指定時(大正14年)に別の場所にあったことから未指定だった。

 2像とも同館で展示されていたが、今年9月に執金剛神立像が接着剤の劣化で倒れ、一部が破損。損傷状況を調査していた文化庁が今回の墨書を発見した。像の内部には真言密教の呪文などの文書もあった。

 執金剛神立像は2年かけて修理する計画で、当面は深沙大将立像を公開。11月6日午後3時から、同館で一般向けの発見報告を行う。

執金剛神立像から快慶の銘…金剛峯寺

 高野山霊宝館(和歌山県高野町)は21日、高野山真言宗・総本山金剛峯寺所蔵の「執金剛神立像しゅこんごうしんりゅうぞう」の中から銘文が見つかり、鎌倉時代を代表する仏師・快慶の作と確認した、と発表した。像は同寺所蔵の「深沙大将じんじゃたいしょう立像りゅうぞう」と一対で作られたとされ、同館は「ともに快慶作とわかり、信仰上でも大きな発見」としている。

 執金剛神、深沙大将はともに仏法の守護神。執金剛神立像(高さ1メートル49、寄せ木造り)は髪を逆立て片足で踏み出す姿をし、深沙大将立像(同1メートル42、同)は首にどくろの飾り、両ひざに象の面をつけている。顔や筋肉の表現方法などから、快慶作とみられてきた。

 両像は同館で展示されてきたが、9月3日、執金剛神立像が、足の接着剤の劣化などで後ろに倒れ、右ひじと左足先端の接着部が外れた。これを機に内視鏡で調査したところ、首の内側に、快慶が用いた法号「アン阿弥陀仏」(「アン」の字は梵字ぼんじ)と記した墨書銘がみつかった。

 同館は同像を来年度から2年間で修理する計画。11月6日午後3時からは、館内で発見報告会を開く。

 日本彫刻史に詳しい愛知県美術館の深山孝彰・主任学芸員は「快慶の仏像は端正な姿が特徴で、力強い表現は珍しい。重要文化財級の作品で、快慶の業績を解釈する幅が広がるだろう」と話している。

(2011年10月22日 読売新聞)

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右上から左下に向けて「阿弥陀佛」の文字が見える=高野山霊宝館提供

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仏像カレンダー 2012

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【以下は引用】
仏像シリーズカレンダー発売-「如来像」「菩薩像」を特集

奈良県ビジターズビューロー(奈良市登大路町)は10月1日、2012年版の仏像シリーズカレンダー「深まりゆくいのり 名佛遍照(めいぶつへんしょう)」を発売した。

 東日本大震災や台風被害など困難に直面する日本を、「悲しみから立ち上がろうとする日本を照らし出し、希望へと導いてくださることを願い、困難に負けず、日本人の勤勉さとたくましさで生き抜こうとする私たちへの力強い応援を感じていただけることでしょう」との思いで、慈悲の心あふれる平安時代と鎌倉時代の「如来像」「菩薩像」を特集。加えて、10月10日に東大寺ミュージアムがオープンすることにも合わせて、東大寺の「釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)」(重文)を表紙に起用した。

 掲載する仏像は、1月・2月=千手観音菩薩立像(せんじゅかんのんぼさつりゅうぞう、興福寺、国宝)、3月・4月=薬師三尊像中尊 ・薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう、法隆寺、国宝)、5月・6月=阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう、當麻寺、重文)、7月・8月=普賢菩薩騎象像(ふげんぼさつきしょうぞう、圓證寺、重文)、9月・10月=十一面観音菩薩立像(じゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう、法輪寺、重文)、11月・12月=釈迦如来立像(しゃかにょらいりゅうぞう、室生寺、国宝)。

 写真は写真家・小川光三さんの作品で、サイズは縦364ミリ、横267ミリ。実際に仏像を見てもらおうと「秘宝・秘仏特別開帳」などの情報も記した付録「みほとけ巡りパンフレット」も付く。

 仏像ブームも後押しして全国の仏像ファンから人気を集める同カレンダー。今年は、例年を上回る早さで約6000部が出荷済みだという。

 価格は1,500円。1万部制作。同事務局や奈良まほろば館(東京都中央区)のほか、全国の紀伊国屋書店、東急ハンズなど全国の主要書店でも販売する。
http://nara.keizai.biz/headline/641/

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天福寺の木彫り仏像群 国内最多の規模

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http://www.e-obs.com/rekisi/kodai/heian1/tenpukuji2.htm

  ここのところ、九州で古い仏像が再発見されている。背景にはその(再発見の)時代に、歴史と伝統があり強固な集団(渡来人、帰化人)の存在があったからだろう。若い頃、博多に勤務していたが、いかに朝鮮に近いかを実感する経験をした。古代においてはおそらく一体化されていたであろうことは想像にかたくない。仏像の伝来も、当地での造像も違和感はない。これからも大いに再発見、新発見に期待したいところである。

【以下は引用】
天福寺の木彫り仏像群 国内最多の規模

[2011年10月14日 14時21分]

 県立歴史博物館(宇佐市)は14日、天福寺奥の院(同市)の木彫り仏像群(約70体)のうち、40体の制作年代がこれまで推定されていた平安時代後期(11~12世紀)ではなく、奈良時代中期から平安時代初期(8~9世紀)と判明したと発表した。従来の通説から約300年も古かったことになる。同博物館によると、現存する奈良時代(8世紀)の木彫り仏像は全国的にも少なく、1カ所に伝わる仏像群としては唐招提寺(奈良県)の16体、法隆寺(同)の12体を大きく上回り、国内最多規模という。 
 538年に仏教が伝来して以降、木彫りの仏像が本格的に制作されるのは奈良時代の半ばから。同博物館によると国内に残っている木彫り仏像群としては最も古い時期に属するという。
http://www.oita-press.co.jp/print.php?print_type=localNews&print_first_genre=&print_second_genre=&print_news_id=2011_131856989756

 大分県立歴史博物館は14日、同県宇佐市の天福寺奥院おくのいんで見つかった木彫仏40体が、奈良時代中期から平安時代初期(8世紀中頃~9世紀初め)に作られたものであることが判明した、と発表した。これまでは、平安後期(11~12世紀)の制作とされていたが、放射性炭素年代測定法などによって、約300年遡ることが分かったという。同博物館は「木彫仏としては九州で最古級。これだけ古いものがまとまって残っているのは全国でも珍しい」と説明している。

 発表によると、仏像は高さ70センチ~1・5メートルの立像や座像。寺は鎌倉時代に建立され、昭和初期に廃止された。古くから奥院の石窟内の小堂に約70体の木彫仏があることが知られていたが、本格調査が始まったのは1974年。このうち塑造三尊仏像(8世紀後半)はすでに国重要文化財に指定されている。

 仏像群は現在、同博物館が保管している。今月21日から仏像の特別展を開くのに合わせ、制作年代を再調査した。

(2011年10月14日 読売新聞)

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東大寺ミュージアム内部公開

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報道陣に公開された「東大寺ミュージアム」(3日、奈良市で)=守屋由子氏撮影

【以下は引用】

仏像の柔和な表情引き立つ

奈良市の東大寺は3日、境内に建設した寺宝の展示施設「東大寺ミュージアム」を報道陣に公開した。10日から開館記念特別展「奈良時代の東大寺」(読売新聞社など後援、2013年1月14日まで)を開き、今年度は国宝12件、重要文化財24件を含む寺宝計60件を順次入れ替えて展示する。

 同ミュージアムは5部屋で計約600平方メートル。中心となる第2室は法華堂(三月堂)の内陣に似せ、低反射ガラスの展示ケースやLED照明を採用した。法華堂の本尊・不空羂索けんさく観音菩薩ぼさつ立像(国宝)や日光・月光がっこう両菩薩立像(同)などを間近に見られる。

 梶谷亮治館長は「大仏開眼会かいげんえ(752年)前後の東大寺を表現した展示にし、仏像が優しい顔つきになるように照明も工夫した」と話している。

(2011年10月4日 読売新聞)

表情やわらか天平の仏 - 東大寺ミュージアム10日開館

 約1250年にわたる東大寺の歴史を寺宝とともに紹介する「東大寺ミュージアム」(奈良市雑司町)が3日、報道関係者に公開された。同寺が南大門近くの東大寺学園跡地に建設、10日にオープンする。

 開館記念の特別展「奈良時代の東大寺」(平成25年1月14日まで)には国宝12件を含む延べ60件以上を出展。

 修理中の法華堂から移された本尊・不空羂索観音立像(国宝)や日光、月光両菩薩立像(同)のほか、「試みの大仏」と呼ばれる弥勒仏坐像(重要文化財)や聖武天皇の真筆と伝わる「賢愚経」(国宝)などがある。

 五つの展示室に分かれ、仏像の表情が出るよう照明も工夫した。仏堂にいるような感覚で観覧できる。

 梶谷亮治館長は「信仰心と美が一体であることを改めて感じた。人がつくった純粋の美を味わってほしい」と話した。

 開館時間は午前9時半から午後5時(11―2月は午後4時半まで)。
http://www.nara-np.co.jp/20111004092850.html

東大寺、天平の宝物など公開へ ミュージアムが完成

 東大寺(奈良市)は3日、境内の総合文化センター内に完成した展示施設「東大寺ミュージアム」が10日に開館するのを前に、報道陣に公開した。天平時代の宝物を中心に、東大寺の歴史を物語る仏像100+ 件や絵画を見ることができる。

 五つの展示室に分かれた館内は、約600平方メートルで全体に免震装置を施した。法華堂の本尊「不空羂索観音菩薩像」と「日光・月光両菩薩像」(いずれも国宝)をメーンに、本年度は国宝12件、重要文化財24件など計60件の宝物を公開する。

 同ミュージアムの梶谷亮治館長は「当時の人々の信仰心と美が一体だったことがよく分かる」と話した。
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011100301000625.html

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