大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

肖像的彫刻

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別冊太陽 仏像ー日本仏像史講義

別冊太陽ー仏像1

 意欲的な良い本というイメージだが一般にはこの価格(3,990円)にはちょっと考えさせられる。いまやDVDでも安くて美しい画像ものはふんだんにあり、本書の差別化は以下の山本勉氏の「講義」如何だろうが、氏には雑誌掲載をふくめすでにあまりの多くの先行作品がある。小生の関心はこの目次では第六講。ここはいずれ読んでみたいと思う。

別冊太陽ー仏像2

仏像 ― 日本仏像史講義 目次

■第一講 仏像の黎明 飛鳥時代
 仏像の渡来と飛鳥時代の開幕
 法隆寺の造像と飛鳥時代前期の金銅仏
 飛鳥時代前期の木彫
 飛鳥時代後期という時代
 飛鳥時代後期の金銅仏と木彫
 さまざまな新技法

■第二講 古典の完成 奈良時代
 平城京の寺と仏像
 法隆寺の塑像
 薬師寺金堂薬師三尊像と大金銅仏の系譜
 興福寺西金堂の諸像
 法華堂の諸像と東大寺
 唐招提寺と西大寺
 木彫の成立と捻塑系の新技法
 神仏習合の成立

別冊太陽ー仏像3

■第三講 転形と模索 平安時代Ⅰ
 遷都と仏教の革新
 転形の時代
 承和様式の仏像
 和様の萌芽
 典型の模索
 清凉寺釈迦如来像の請来

■第四講 和様と耽美 平安時代Ⅱ
 平安時代後期の盛期と定朝
 平等院鳳凰堂
 和様の継承と耽美への沈潜
 新時代への胎動
 地方造像の拡大
 南都復興の開幕

別冊太陽ー仏像4

■第五講 再生と変奏 鎌倉時代Ⅰ
 鎌倉時代の開始
 運慶の御家人造像
 康慶と南都復興
 運慶と鎌倉彫刻の完成
 運慶の周辺
 運慶・快慶の二代目
 鎌倉中期の京都・奈良・鎌倉
 蓮華王院本堂の再興造像 .

■第六講 伝統の命脈
鎌倉時代Ⅱ 南北朝時代以後
 鎌倉時代後期
 南北朝時代
 室町時代
 桃山時代
 江戸時代

http://www.heibonsha.co.jp/sun/feature/yamamotot_01.html

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河津平安の仏像展示館 開館

河津仏像2

 静岡は仏像の宝庫である。函南の仏の里美術館は以前、紹介したが今度は河津にも上記のような展示館がお目見えした。静岡銀行の仏像カレンダーもつとに有名。また、新たに国宝指定(これは別の下記記事参照)もあって、静岡の仏像熱は当分は覚めやらぬことだろう。嬉しい出来事である。

 なお、展示内容は以下の河津町役場 KAWAZU TOWNがよくまとまっている。
http://www.town.kawazu.shizuoka.jp/newstopic/20130220/

【以下は引用】

河津平安の仏像展示館開館 「新たな観光資源に」
(2013/2/21 8:14)

 河津町谷津の「伊豆ならんだの里 河津平安の仏像展示館」が20日にオープンし、相馬宏行町長らが出席して、開館記念式典が行われた。同展示館は町と県が計約1億3800万円を投じて建設した。県内最古の仏像とされる「薬師如来坐像」を見ることができる。
 相馬町長は式典で「河津町はこれまで花と温泉を中心に観光PRしてきた。今日ここに新たな観光資源が仲間入りする」としたうえで「ぜひ多くの人に足を運んでもらい、歴史の重みと迫力を感じてほしい」などと述べた。関係者によるテープカットも行われた。
 同展示館では、谷津地区にある南禅寺所蔵の仏像計24体を見ることができる。地元で「おびんずるさま」として親しまれ、体の悪い所に触れると治ると言われる「僧形坐像」もある。開館時間は午前10時~午後4時。休館日は水曜日。

http://www.at-s.com/news/detail/474568497.html 【“河津平安の仏像展示館 開館”の続きを読む】

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運慶、快慶など国宝指定

運慶展 (3)

快慶木造騎獅文殊菩薩及脇侍像

http://yamatokoji.blog116.fc2.com/blog-entry-282.html

 国宝指定、地元のお喜びはひとしおだろう。心からご祝意申し上げたい。その一方で意外性はない。なんとも「固め」の判断であり、どこからも文句はでないだろうという、いかにも「守勢」を感じさせるが、彫刻に関するかぎり、またしても鎌倉時代どまり、スーパースターの運慶、快慶での落ち着きではあまりに寂しくはないか。
 芥川賞、直木賞でもけっこうなサプライズがある今日、どうぞ、彫刻のご専門家の目利き能力を存分にみせてほしいと改めて思う。ほんとうに鎌倉以降は名品なし、なのかどうか。そんなことはないだろう。確定現存作の孤塁にとじこもることなく、勇気をもって、斬新な解釈、先見性を次回は是非に示していただきたい。
 天国で運慶さん、快慶さんが今回のニュースを聞いたら、「もうすでに随分、国宝の指定はいただいています。今回ももちろん嬉しいですが、指定作品についてはいまさらですか(苦笑)とも・・・。むしろ、たくさんいただいているわれわれではなく、(慶派)一門に限らず後身仏師の努力の成果も是非、評価していただきたいと思います」とコメントされるのでは・・・。


【以下は引用】

願成就院・運慶作仏像5体 国宝指定へ

 国の文化審議会が27日、静岡県伊豆の国市の寺院「願成就院(がんじょうじゅいん)」に伝わる仏師・運慶作の仏像5体(重要文化財)を国宝に指定するよう文部科学相に答申した。

 これを受け、同院の小崎祥道住職(76)は「多くの堂塔が兵火に見舞われ、灰燼(かいじん)に帰した中、800年以上にわたり守り伝えられてきた。国宝になるのは大きな喜び」と語った。正式に指定されれば、彫刻としては中部地方初の国宝となる。

 また、同審議会は韮山代官所(伊豆の国市)の代官を務めた江川家に伝わる「江川家関係資料」と「江川家関係写真」、磐田市の明ヶ島古墳群から出土した土製品1064点を重要文化財に指定するよう求めた。指定後は、県内の国宝は13件、重要文化財は220件になる。

 運慶作の仏像はいずれも木製で、阿弥陀(あみだ)如来座像、不動明王と脇侍の二童子からなる立像、毘沙門天立像の5体。

 仏像内から見つかった銘札(めいさつ)から1186年、鎌倉幕府の初代執権・北条時政の依頼で運慶が作ったことが分かっている。制作時期は、初期の大日如来座像(奈良・円成寺)と、後の金剛力士像(奈良・東大寺)の間にあたり、写実的で力強い作風が見て取れる。

 願成就院は、源頼朝による奥州藤原氏攻めの戦勝を祈願し、北条氏の本拠地・韮山に建立された北条氏の氏寺だった。

 同審議会は「近年の研究の進展で、鎌倉彫刻の第一人者、運慶の彫刻様式の成立を示すものであることが明らかになった」と高く評価した。

 小崎住職は「後世にしっかり伝えていくため、護持管理にいっそう努め、参詣者の心の癒やし、救済になるよう精進したい」と話す。川勝知事も「住職を始め、守り伝えた関係者のご苦労に敬意を表すとともに、平泉の毛越寺、宇治の平等院と並ぶ創建当時の浄土庭園がよみがえることを祈念しています」とのコメントを出した。

文化審議会の答申(県内分)
 【国宝】運慶作の仏像5体(阿弥陀如来座像、不動明王と脇侍の二童子からなる立像、毘沙門天立像)(伊豆の国市)
 【重要文化財】「江川家関係資料」「江川家関係写真」(伊豆の国市)、明ヶ島古墳群出土土製品(磐田市)

運慶
 生年不詳。平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した日本の彫刻史を代表する仏師。平安時代に主流だった貴族的で柔らかな作風とは対照的に、締まった表情、力がみなぎる体など、武士の気風を反映したような写実的で力強い「鎌倉彫刻」と呼ばれる作風を確立した。1223年没。
(2013年2月28日 読売新聞)

快慶作、国宝指定へ - 安倍文殊院・木造騎獅文殊菩薩像

 国の文化審議会は27日、日本三文殊の一つに数えられる安倍文殊院(桜井市阿部)の本尊、木造騎獅(きし)文殊菩薩像を中心とする仏像群を国宝に指定するよう、文部科学大臣に答申した。県内で彫刻の国宝指定は20年ぶり。県関係ではこのほか重要文化財にも6件が答申された。

 騎獅文殊菩薩像は東大寺南大門の金剛力士像で知られる鎌倉時代の仏師、快慶の作で、像内に建仁3(1203)年の墨書がある。

 ハスの花や剣を手にして獅子に乗り、光背を含めた高さは約7メートルに達する。明治34年、重要文化財に指定された。

 最近の研究で東大寺再興事業の一環として造られた可能性が強まり、快慶の代表作の一つとして国宝昇格が決まった。

 建仁3年は東大寺で大仏復興の総供養が営まれた年にあたり、南大門の金剛力士像も完成している。

 一緒に指定される仏像群は善財童子像と優填王(うてんのう)像、仏陀波利三蔵(ぶつだはりさんぞう)像の3体で、いずれも重文。文殊菩薩に従ってインドから中国に渡る様子を表現している。

 安倍文殊院は「大化の改新」で活躍した安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)が開いたと伝えられ、学業成就で信仰を集めてきた。

 植田俊應貫主は「毎日ご祈祷(きとう)している本尊が国宝に決まり、何よりも喜ばしい。安倍文殊院の歴史に残る出来事で、先人や地域の皆さんのおかげ。これからも大切に守っていきたい」と話した。

 重文に答申されたのは、写経所の役人が姑(しゅうとめ)の看病を理由に提出した欠勤届「万昆嶋主解」(まこのしまぬしげ=東大寺所有、奈良時代)など。

 今回の指定で、県内の重文(美術工芸品)は1181件となり、うち149件が国宝。

 他の重文指定は次の通り。

 絹本著色(けんぽんちゃくしょく)聖徳太子勝鬘経講讃図(しょうまんぎょうこうさんず)=法隆寺所有、鎌倉時代▽銅造釈迦多宝如来坐像(東大寺所有、奈良時代)▽木造能狂言面=天河神社所有、南北朝〜江戸時代▽法華経・建治二年八月四日宗性願文(そうしょうがんもん)=国立文化財機構所有、鎌倉時代▽新修浄土往生伝巻下(しんしゅうじょうどおうじょうでんまきげ)=東大寺所有、平安時代。
2013年2月28日 奈良新聞

運慶・快慶の仏像群、国宝に 文化審答申、重文は九州関連4件

 文化審議会(宮田亮平会長)は27日、平安末期から鎌倉初期にかけ活躍した運慶の「木造不動明王立像(もくぞうふどうみょうおうりゅうぞう)」や鎌倉前期の快慶の「木造騎獅文殊菩薩像(もくぞうきしもんじゅぼさつぞう)」などの仏像群と、平安から明治にかけて書かれた史料「醍醐寺文書聖教(だいごじもんじょしょうぎょう)」の計3件を国宝指定するよう下村博文文部科学相に答申した。

 また肥前鍋島藩伝来の磁器「色絵山水竹鳥文輪花大皿(いろえさんすいたけとりもんりんかおおざら)」=佐賀市の鍋島報效(ほうこう)会=、鎌倉から江戸の史料「細川家文書」(東京の永青文庫)、室町の「豊前国宇佐宮絵図(ぶぜんのくにうさぐうえず)」(大分県宇佐市の宇佐神宮)、弥生式土器などの「長崎県原(はる)の辻(つじ)遺跡出土品」(同県壱岐市)など九州関連4件を含む計50件を重要文化財に指定するよう求めた。いずれも、近く答申通り指定される。

 運慶と快慶は慶派(けいは)を代表する仏師で、東大寺南大門「金剛力士像」を共作した。運慶の不動明王像など5体は「鎌倉幕府関係の造像(ぞうぞう)の最も重要な遺品」とされ、快慶の文殊菩薩像など4体も、それぞれ「代表作の一つ」とされた。

 鍋島藩の大皿は、藩の御用窯最初期の品で「日本陶磁史上、学術的価値は極めて高い」という。266通から成る細川家文書には、織田信長や豊臣秀吉らの書状が多数含まれ、本能寺の変などの緊迫した状況を今に伝える。宇佐宮絵図は、中世の神仏習合(しんぶつしゅうごう)の様子などが詳細に描かれている。原の辻遺跡出土品は、朝鮮半島と九州を結ぶ当時の交易を示し、学術的価値が高いと評価された。

=2013/02/28付 西日本新聞朝刊=

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