大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

仏像の道-インドから日本へ 5 朝鮮

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 仏像伝播の道は中国から朝鮮半島にいたる。この前のシリーズ<帰化人の問題>で考えてきたように、朝鮮半島で熟成した技法、素晴らしいセンスが日本へ伝えられる。はじめは「直輸入」といっても良いだろう。しかし、御本地の半島では、戦禍があいつぎ他の地域と同じように、あるいはそれ以上に、固有の歴史的な資産、蓄積が壊滅的に失われる。
 日本にも多くの戦争、自然災害はあったが、奇跡的に、いまある優れた資産が残された。それは、日本民族が古仏を大切に伝承してきた証であり、誇りであるといえよう。
 韓国中央博物館の弥勒像をみて、日本の国宝第一号広隆寺のそれとの近似性に驚く人は多いだろう。自分も学生時代、はじめてその事実を知った衝撃は大きかった。
 この2像の存在は、日韓のさまざまな同一性の問題を提起し、考えさせられる多くの課題をわれわれに問うている。東博の仏像の道はその意味でも意義ある展示であったといえよう。

(参考文献)
第303号(1976年6月、B5判)
【特集】韓国の美術
韓国の鉄仏(田辺三郎助)
万暦十四年銘李朝螺鈿鞍の問題点(郷家 忠臣)
高麗の鉄絵青磁(長谷部 楽爾)

テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

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