大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

大和古寺

井上政次『大和古寺』1941年 日本評論社

和辻哲郎『古寺巡礼』の刊行は1919年
亀井勝一郎『大和古寺風物誌』の刊行は1943年

 この2つの名著の刊行の間、<亀井>の上梓直前に1冊の本が出た。それが表記の『大和古寺』である。執筆のスタイルは<和辻>にも似て、文明を考える随想録、様々な文物の見聞録、ふと旅情を誘う旅行記といった側面をもち、旅宿の話しなどの日常の雑感も出てくる。事前に十分に資料も読解しており(巻末の参考文献リスト参照)、なかなかの力作で読んでいてためになるが、残念ながら<亀井>の抜群の影響力に比べて、その陰に隠れてしまったような気がする。
 井上は、このほかに訳書として『反時代的考察』〔全二冊〕(ニイチェ著)1935年、『美学通史』(ボサンケ著)1944年などもあり、戦中も第一級の活躍をした知識人。

テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://yamatokoji.blog116.fc2.com/tb.php/16-13bcad9b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad