大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

仏像 古美術読本(6)

井上靖監修、大岡信編『仏像』(古美術読本6)2007年(知恵の森文庫)光文社


この本もいろいろな人がさまざまな見方から仏像を語っていて参考になりますね。

山本健吉さんの「南都仏像三体」が良かったです。秋艸道人『南京新唱』、和辻哲朗『古寺巡礼』、浜田青陵『百済観音』などを当時の日本人が好んで読んで、南都に赴いていたことがよくわかりました。

わたしは、高村光太郎「本邦肖像彫刻技法の推移」、平櫛田中「天平彫刻私観」、村上華岳「仏像雑感」などが、自らの彫刻家、画家の経験やその芸術的な感性から勉強になりました。

寿岳文章さんの「寄せたる眉根」も深い読みの文章だと思います。寿岳さんはダンテ『神曲』を全訳された方ですが、アーカイック・スマイルの源流を西域に求めるのではなく日本古来の埴輪にあると指摘されています。

みな、仏像、むしろ日本の彫刻について深い見識をもち、またそれを誇りに思っていることがわかります。高村光太郎の最後の文章、「室町時代前後には彫刻の俊才が皆能面打ちになってしまったような気さえする」は彫刻家の彼にしか言えないことですね。

テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://yamatokoji.blog116.fc2.com/tb.php/17-11588f29
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad