大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

仏像研究の系譜4 田中重久

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 上記の田中重久『観音像』を買う。これを読み込むのは大変である。博覧強記、多くの知識に裏付けられた大部の研究成果であり、その内容の豊富さは驚くばかりである。さまざまな切り口から観音像に迫っており、海外比較も、文献考証も、また独特な直観力も全て備えたその書きぶりの<大才人>ぶりには恐れ入る。
 筆者は、おそらくは最高の観音論を書こうと日々にコツコツと努力を重ねてきたのだろうと思う。やや狷介な性格、論争を懼れない(むしろ仕掛けるような)ところもあり、いわゆるアウトサイダーではないかも知れないが、学界からみれば傍流、異端と見えたであろう。
 しかし、筆者はあらゆる権威に妥協せず、自説を様々な場で堂々と開陳している。その研究者魂というか、自由人的な発想というかはユニークであり、この本の差別化された価値をあらわしている。

<著作一覧>Amazonで検索したもの
『西の京』 (1941年)近畿観光会
『日本に遺る印度系文物の研究』 (1943年)東光堂
『日本壁画の研究』 (1944年) 東華社書房
『竹内俊夫を偲ぶ』(1960年)竹内与四郎
『弥勒菩薩の指』 (1961年) 山本湖舟写真工芸部
『観音像』 (1977年) 綜芸舎
『奈良朝以前寺院址の研究』 (1978年) 白川書院


http://www.amazon.co.jp/s?_encoding=UTF8&search-alias=books-jp&field-author=%E7%94%B0%E4%B8%AD%20%E9%87%8D%E4%B9%85

テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

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