大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

空海と密教美術展 魅力の彫刻4 醍醐寺薬師如来坐像

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 強い意志力を誇示するような高い鼻梁とやや広い小鼻、沈黙を守るのか、否、いまなにかを語りだそうとしているのかーそこに謎を秘めたような上唇の厚さ、実に特徴的なご尊顔である。頭部と全体ボリュームはちょっと不均衡、微妙にシンメトリーでもない。だが、そこにこそリアリティがある。人間的という表現は適切ではないのだろうが、妙に実在感がある。

 光背に6仏を配する。本尊とあわせて七仏薬師像という形態だが、奈良時代の終わりに「七仏薬師経」が盛んに受容され、本像のほかにも多くの七仏薬師が平安時代に造られたという。しかし、一時期、どうもその効用は呪術的なところにあったらしく安産祈願から、その逆の呪殺祈祷といったおどろおどろしいこともこうした仏像の御前でなされたという。このご尊顔からはいまは想像はできないが、醍醐寺(上醍醐)という寺自体、関西における修験道の総本山のごとき位置づけであったことも、そうした呪術と無関係ではないだろう。


【以下は引用】
国宝:醍醐寺薬師三尊
 醍醐寺は、京都の中心部から南東にある醍醐山(笠取山/かさとりやま)一帯に境内を持つ広い広いお寺です。いまから1150年近く前に建立され、修験者の霊場として発展した上醍醐、醍醐天皇の帰依を受けて栄えた下醍醐に分けられます。豊臣秀吉が「醍醐の花見」を行なったことでも有名です。「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されています。  
 薬師如来は、上醍醐の薬師堂のご本尊です。像高176cm。1100年前に建立された薬師堂とともに造像されたと考えられています。どっしりした体格のとても威厳のある仏さまです。いまは、お山を下りられ、霊宝館に安置されています。 
 正式名称:木造薬師如来及両脇侍像、造像年代:平安時代前期 国宝指定:昭和28年(指定番号76) 所蔵寺:醍醐寺 所在地:京都府京都市伏見区醍醐東大路町22 拝観料:下醍醐:三宝院庭園・殿舎600円、伽藍(金堂内部含む)600円、霊宝館(季節により開館)600円 上醍醐(季節により入山可)600円 アクセス:京都市営地下鉄東西線醍醐駅から徒歩10分
http://www.tisiki.org/yakushisanzon.html

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テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

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