大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

天平彫刻の魅力(3):新薬師寺

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新薬師寺には白鳳時代の素晴らしい仏様があったそうですね。

伝「香薬師如来立像」です。白鳳時代の優品と言われています。数奇な運命としか言いようがありませんが、この仏様は明治時代に2回も盗難にあって、しかしその都度戻り、3度目に昭和18年3月26日に盗まれてからは行方がわかりません(上の写真です)。

とんでもない奴がいるもんだ!きっと天罰覿面だと思うが、なんとか戻ってほしいね。

それで、いまは薬師如来が有名なんですね。

そうです。弘仁時代の木造薬師如来のほかに、この薬師さんを取り囲むかたちで、むしろ天平時代(一部は江戸時代に後補)の十二神将のほうに人気があるかも知れません。

薬師さんがいいね!ちっちゃな牛が向かって右隣に座っていて楽しいね。十二神将がそんなに有名とは知らなかったなあ・・・。

十二神将はあまり気にいらなかったのですか?

そうでもないが、薬師さんと一緒に神将が目に入ってくると、格好な引き立て役という感じだったな。

新薬師寺は、往時は寺域が四町四方、建物は西東の二塔を擁した七堂伽藍で、僧侶が千人もいた大きなお寺だったのですが、落雷や戦乱でほとんどの堂宇を失ってしまいます。ですから天平時代の彫刻がいま残っていること自体、奇跡的なことだと思いますけれど。

十二神将はなんでできているのですか?

塑像です。なお、堂内のビデオでは、CGをつかって十二神将のうち一番有名なバザラ大将を、最新の技術で3次元映像化をして再現し、これに当初の彩色をのせていますが、群青、緑、青、朱、金箔などが極彩色で表現されそれはそれは美しいものです。

そうかな?薬師さんは偉丈夫で美男だけど、十二神将はみんなおっかない顔をしているーーだから引き立て役といったわけでもないんだ。薬師さんは実に丁寧に造られていて見栄えがいいんだが、十二神将は塑像のせいか、なんかぎこちないねえ。粗製濫造ということはないんだろうが、けっこう「塑像多造」だったんじゃないかな、ハハハ!

またいつもの馬鹿笑いですか!だいたいくだらない駄洒落を言うなど仏様に失礼ですよ(苦虫を噛みつぶす)。

でも残されたものの価値をほんとうに見極めることは難しいですね。さんが、もしもそう感じられるとしたら、わたしのように天平の名品だという先入主がないからかしら・・

先入主はいかんよ。かえっていろいろ知らないほうが、素直に見られるということもある。いやいや、あんたは誰かと違って反省してエライ、エライ!

(ふーう、と息を吐いて)今日はこの辺でやめておきますか。さんと一緒だとどうもこちらの調子が狂ってしまいますね!

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