大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝 2 快慶 弥勒菩薩立像

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   東博恒例の人気ランキングから(2012.4.29現在)。快慶弥勒菩薩立像[文治5(1189)年]は第4位と健闘している。
 今回のハイライトは儀軌類似の豊富で良質な仏画群(以下のランク4)、信じられないくらい見事な彩色あざやかな絵巻(2,3)、その後の深い味わいの水墨画(10山水図)、近代的な芽吹きに驚く近世絵画(5,6,7)などにあると思うが、とくに曽我蕭白の巨大な、そして天衣無縫な作風(1、8)には圧倒されるような迫力がある。

1 雲龍図 曽我蕭白筆 江戸時代・宝暦13年(1763) 65
2 吉備大臣入唐絵巻 平安時代・12世紀後半 43
3 平治物語絵巻 三条殿夜討巻 鎌倉時代・13世紀後半 39
4 弥勒菩薩立像 快慶作 鎌倉時代・文治5年(1189) 31
5 龍虎図屏風 長谷川等伯筆 江戸時代・慶長11年(1606) 28
6 鸚鵡図 伊藤若冲筆 江戸時代・18世紀後半 26
7 松島図屏風 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀前半 19
8 虎渓三笑図屏風 江戸時代・18世紀後半 6
9 法華堂根本曼荼羅図 奈良時代・8世紀 4
10 山水図 祥啓 室町時代・15世紀末~16世紀初 3
10 四季花鳥図屏風 狩野永納筆 江戸時代・17世紀後半 3
10 唐織 紅地流水芦菊槌車模様 江戸時代・18世紀 3


http://www.tnm.jp/modules/r_poll/index.php?controller=dtl&po_id=13&poll_flg=0

 快慶弥勒菩薩立像[文治5(1189)年]は、初期の快慶現存作としてたいへん著名なもので、かつてなんどか「里帰り」の際におめにかかっている。運慶は初期の円成寺大日如来像[安元2(1176)年]で、すでにすぐれて運慶流であったが、快慶もまたこの小ぶりの逸品でほかが追随できない快慶流の静かな気品をそなえている。
 観賞する女性たちが、ながくこの仏さまの前に佇んでいる。年配の女性が同行の人に「運慶さんは恐いけれど、快慶さんはやはり優しいね」と言っているのが聞こえた。頷きたい気持ちがある一方で、優しさだけではない仏の凛然たる強さもこの像は発信している。安阿弥陀仏・快慶の快慶たる由縁だろう。
 本像は全体に肉置きが豊かで、特に横からの量感はふくよかさを超えるような表現ぶりである。また、その身体から受ける印象は天平彫刻の復刻のような感すらある。


http://blog.livedoor.jp/shokkou/archives/1850426.html


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