大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

対馬の盗難仏像 その後

海神神社の国指定重要文化財「銅造如来立像」
海神神社の国指定重要文化財「銅造如来立像」

少し古い記事だが、記録のために。その後、盗難時のことか指先の破損も伝えられている。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150722/frn1507221900006-n1.htm

【以下は引用】
韓国、3年ぶりに盗難仏像返還 対日関係修復狙う? 残る一体 “人質”でもなかろうに…
 2015.7.17 産経新聞

【ソウル=名村隆寛】長崎県対馬市の海神神社から2012年10月に盗まれ、韓国に持ち込まれた国の指定重要文化財の仏像「銅造如来立像」が17日、日本側に返還、まもなく対馬に戻る予定だ。仏像は、日本側の返還要求にもかかわらず、約3年間拝まれることもなく韓国に留め置かれた。しかし、韓国には他にも同時期に対馬から盗まれた仏像が返還されずにいる。日韓の懸案のひとつである仏像返還問題がこれで完全に解決したわけではない。

 仏像の返還は、15日の韓国最高検の決定によるもの。韓国では「仏像は本来、朝鮮半島から日本が持ち去ったものだ」との主張があったが、最高検は(1)鑑定により仏像が日本に渡った経路が確認できない(2)韓国国内で所有権を主張する寺などがない-ことを返還理由にあげた。

 最高検では「(決定翌日の)16日にも引き渡しは可能だ」とした。3年近く日韓の懸案としてくすぶり続けた問題の結末としては実にあっけなかった。

 現地からの情報によれば、仏像が保管されていた韓国中部・大田市の文化財研究所で17日、韓国側と日本の関係者の間で引き渡しが行われたという。日本政府は仏像が日本に到着後、返還の事実を明らかにするとみられる。

この仏像は統一新羅時代のもので、盗難後、釜山港を経て韓国に持ち込まれた。当初は一部で「文化財の奪還」の象徴とされたが、韓国国内では「盗みは盗みだ」として、日本への返還を促す意見もあった。この3年の間にすでに窃盗の実行犯ら6人の有罪が確定している。

 韓国では返還について、表立った異論は出ていない。ただ、菅義偉官房長官が15日に「盗難にあったものを返還するのは当然のことだ」と語った言葉のうち「当然」という部分が強調され報じられたほかは、反応は極めて静かだ。

 韓国メディアでは「(仏像の日本への)搬出の経路は明らかでない。壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の時期に略奪された可能性があるが、正常な交流のうちに(日本に)渡った可能性もある」(朝鮮日報)と「日本が奪った」との当初の主張はあいまいにされている。“バツの悪さ”かどうかは分からない。とにかく、何事もなかったかのように、驚くほど速やかに返還の作業は行われたようだ。

 仏像は韓国当局が確保したあと、韓国文化財研究所の倉庫で、長らく文化財として「接近禁止」と記した札が貼られ、保管されていた。日本政府関係者によると、仏像はあくまでも宗教上の信仰の対象であり、「日本への返還後は丁重に扱われ、海神神社に戻される見通し」だという。

仏像返還を決めた韓国当局の判断については、そのタイミングから韓国が注視する安倍晋三首相の戦後70年談話を前にした措置など、対日関係修復への狙いが取り沙汰されている。さらには、日本側の要求に応じた仏像返還によって外交的に対日優位の立場を確保できる-などの憶測もある。

 ただ、菅官房長官が「強力に返還要求する」と言明したように、もう一体の仏像である長崎県の指定有形文化財「観世音菩薩坐像」の返還問題は依然として解決していない。

 こちらの仏像は「本来の所有者」と主張している韓国の寺の請求により、返還差し止めの仮処分が出されており、返還するかどうかについて最高検は「現時点では決定しない方針」としている。

 海神神社の仏像は、近く海を渡り、もともとあった神社に約3年ぶりに戻されるが、もう一体の仏像は“人質”でもなかろうに、現在も韓国国内に取り残されている。韓国がこだわる「歴史認識」の問題に翻弄されるのか。あるいは、外交の駆け引きに使われるのか。残された仏像が対馬に戻り、元のように“鎮座”する日がいつになるかは分からない。
http://www.sankei.com/world/news/150717/wor1507170039-n1.html

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