大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

愛と苦悩の古仏

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吉村貞司『愛と苦悩の古仏』新潮選書 新潮社 B六 271頁 1972年

 「私は古仏を善良で清浄な人によって作られたと思い込んでいたが、むしろ汚れ果て、涙にまみれ、罪の重さによろめく人たちがすがりつく思いで彫らせたものだったのだ。-著者ー
 奈良、大和、京都などの古寺を訪れ、薄明の中に立ち並ぶ み佛たちを拝して、人々はそれぞれの感懐を持つ。しかし、ひとたび、この書に導かれて、それらの寺々、佛像の数々をたずねるならば、その印象は、はるかに強烈なものとなるであろう。あの美しい佛たちを造るべく、優れた工人、佛師に精進の鑿や槌をふるわせたのは、実は悪業深き人々の贖罪と欣求の心によることが多かったのを、この書は、広範な文献の渉猟、史実への鋭敏な洞察、豊かな感性によって余すところなく伝えてくれる。ー東山魁夷推薦文ー」

 題名が苦手だ。内容をあらわすものにせよ「愛と苦悩・・」と臆面もなく書かれると、そこまでイメージを固着してほしくないと思ってしまう。印象批評が中心の1冊。筆者は明治41年福岡生まれ、早稲田大学文学部独文科卒。杉野女子大学教授(手元の初版)。

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テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

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