大和古仏探訪

京阪神を中心に内外の古仏についていろいろと書いてみたいと思います。

大阪市美術館探訪

野中寺弥勒菩薩2


 大阪・野中寺蔵の金銅弥勒菩薩半跏像(白鳳時代・666年)をゆっくりと見たくて大阪市美術館に4月の終わりに足を運んだ。この仏様がなぜ国宝ではなくて重要文化財なのか、30数年前から疑問に思っているのだが、照明に工夫をこらした展示はとても見やすく、この逸品を鑑賞できるだけで <特別展 叡福寺の太子絵伝 修復完成記念 聖徳太子ゆかりの名宝 河内三太子:叡福寺・野中寺・大聖勝軍寺/平成20年4月26日(土)~6月8日(日) >に行く価値は十分すぎるほどにあると思う。

 加えて、通常展の「中国の彫刻」を観る。①龍門石窟 古陽洞、②供養人行列図、③龍門石窟 賓陽中洞 菩薩立像頭部、④龍門石窟 敬善寺洞 如来坐像頭部、⑤龍門石窟 奉先寺洞 如来立像頭部、⑥天龍山石窟 第3窟 維摩居士坐像、⑦天龍山石窟 第1窟 如来坐像頭部、⑧砂岩 如来坐像、⑨砂岩 菩薩交脚龕、⑩砂岩 太子半跏思惟龕、⑪石灰岩 仏三尊像、⑫砂岩 道教三尊像、⑬砂岩 四面像、⑭黄花石 如来三尊像、⑮石灰岩 道教四面像、⑯白大理石 如来三尊龕、⑰石灰岩 如来倚坐像、⑱石灰岩 如来坐像龕などどれも「凄い」ものだ(このうち銘などで年代が特定されている5仏を以下のギャラリーで掲載した)。

 ほかに小金銅仏でも飛鳥、白鳳期の優品もあり、大阪市内でこれだけの物量の仏様にお会いできることに驚いた。なぜ、もっとこうした舶載の仏様が一般に紹介されないのか・・も訝しい。あるいは、渡来仏の可能性もある野中寺の弥勒像がいまだ国宝にならない理由と共通するものがあるのかどうか。

 中国文明の底深さに圧倒され、国内でかかる秀でた仏様と遭遇できることのさまざまな意味を考え、そして、なによりその素晴らしさに刮目した一日であった。


(参考文献9
書籍名 河内飛鳥古寺名寶
著者名 大阪市立美術館
出版社 朝日新聞社
発行年 昭52
詳細 B5

テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

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